GoogleAppsが無料で使えないのでWindowsLiveアドミンセンターで代用してみる
独自ドメインのメールをGmailで使いたいけどGoogle Appsが無料で使えないのでWindows Live アドミンセンターを使ってみよう、というのが今回の趣旨。
前提条件
ドメインのDNS設定については、僕の場合はムームードメインで取得したドメインだったので 営業でも簡単!Route 53の基本設定 の通りにやればできた。
リンク先の1,2,4ができてればOK。
大まかな手順
手順は以下の通り。
- 独自ドメインのメールアドレスを管理するMicrosoftアカウントを調達する。
- Windows Live アドミンセンターでドメインを登録する。
- Route53でMXレコードを設定する。
- 独自ドメインのメールアドレスを作成する。
- 作成したメールアドレスをGmailで使えるよう設定する。
管理アカウントの調達
Windows Live アドミンセンターを使用するには管理アカウントとしてMicrosoftアカウントが必要。
僕は以前取得していたlive.jpのアカウントがあったのでそれを使うことにした。
アドミンセンターにドメインを登録
管理用Microsoftアカウントでログインした状態で https://domains.live.com/ を開く。
「ドメインの登録」リンクをクリックして取得したドメインを入力する。
メールサービスは「ドメイン用に Outlook.com を設定する」を選択して「続行」。
Microsoftアカウントは調達済みなので「既存の〜」を選択して「続行」。
(この辺りの記憶が定かではないけれど何か確認のステップがあったかも…)
登録が完了するとアドミンセンターにドメインが表示されるようになる。
MXレコードの設定
ドメインの所有者確認とメール用の設定のため、Route53でMXレコードを設定する。
Route53の設定画面を開き、「Create Record Set」をクリック。
右側のフォームを以下の通り入力する。
- 「Name」は空
- 「Type」は「MX - Mail exchange」
- 「Alias」は「No」
- 「TTL (Seconds)」は「3600」
- 「Value」は「10 ****.pamx1.hotmail.com」
- 「Routing Policy」は「Simple」
Valueの10の後ろは半角スペース、****はアドミンセンターに表示されている値。
入力できたら下の「Create Record Set」ボタンをクリック。
アドミンセンター画面の「更新」をクリックして警告が消えればOK。
SPFレコード設定
ついでにSPFレコードも設定しておく。
「Create Record Set」をクリックし、右側のフォームを以下の通り入力する。
- 「Name」は空
- 「Type」は「SPF - Sender Policy Framework」
- 「Alias」は「No」
- 「TTL (Seconds)」は「3600」
- 「Value」は「"v=spf1 include:hotmail.com ~all"」
- 「Routing Policy」は「Simple」
Valueはダブルクォートでくくられてないとエラーで設定できないので注意。
設定できたらTypeを「TXT - Text」に変えただけの同様のレコードも設定しておく。
これは RFC4408 の3.1.1にそう書かれているため。
メールアドレスを作成
アドミンセンターの「アカウントの管理」「+追加」からメールアドレスを作成する。
作成したら https://mail.live.com/ からログインしてメールアドレスが使えるようになっていることを確認する。
余談だが、初回にパスワードや秘密の質問を設定させられるが、秘密の質問の答えが3文字以上というのが日本向けではないと思う。
Gmailの設定
作成したメールアドレスをGmailのインターフェースで使えるよう設定する。
送信設定
Gmailの設定を開く。「アカウント」タブをクリック。「名前」の「メールアドレスを追加」をクリック。
「名前」と「メールアドレス」を埋める。「エイリアスとして扱います。」のチェックは外す。
「次のステップ」をクリック。
「SMTPサーバー経由で〜送信します」を選択。
- 「SMTPサーバー」は「smtp.live.com」
- 「ポート」は「587」
- 「ユーザー名」は作成したメールアドレス
- 「パスワード」は作成時に設定したパスワード
- 「TLS を使用したセキュリティで保護された接続(推奨) 」を選択
「アカウントを追加」をクリック。
作成したメールアドレス宛に届いた確認メールに記載されている「確認コード」を入力するか、リンクを踏む。
これで送信用の設定はOK。
受信用設定
同じくGmail設定「アカウント」タブの「POP3 を使用して他のアカウントのメッセージを確認」の「自分のPOP3メールアカウントを追加」をクリック。
「メールアドレス」に作成したメールアドレスを入力。
「次のステップ」をクリック。
以下の通り入力する。
- 「ユーザー名」は作成したメールアドレス
- 「パスワード」は作成時に設定したパスワード
- 「POPサーバー」は「pop3.live.com」
- 「ポート」は「995」
- 「受信したメッセージのコピーをサーバーに残す」のチェックを外す
- 「セキュリティで保護された接続 (SSL) を使ってメールを取得する」にチェックを入れる
- 「受信したメッセージにラベルを付ける」はご自由に。
- 「受信したメッセージを受信トレイに保存せずにアーカイブする」もご自由に。
「アカウントを追加」をクリックする。エラーが発生しなければOK。
設定完了
以上で独自ドメインのメールアドレスをGmailのインターフェースで操作できるようになった。
届いたメールはGmailに表示され、メール送信の際にはToをクリックして使用するメールアドレスを選択できる。
ちなみに、作成したメールアドレスに加えてドメイン管理用のメールアドレスも同様のGmail設定を行うと交互にログインしてしまっているのか「Login Limitを超えた」という旨のエラーが発生してしまった。何か良い方法は無いだろうか?
あと、Google Appsのグループ機能の様な機能があるのかと思ったらドメインとは関係無いWindows Live グループというサービスしか見つからなかった。
なかなかGoogle Appsの代わりという訳にはいかない…。